程なくして、啓飛が駆け寄ってきた。 「お待たせ。」 「…走ってきたの?」 額に汗が滲んでる啓飛にハンカチを渡すと、ニコッと笑った。 「ここから会社、近いんだ。 それに、早く華に会いたかったから…」 「啓、飛…///」 いきなりそんなこと言われたら…… さっきまで、受話器越しだった声を こんなに間近で聞けていることが嬉しくて…… 「……ほら、行くぞ。」 「ぁ、うん!!」 スーツを着てる啓飛の横には並べなかったけど、手を包む感触に 癒される。 .