『じゃあ、着物の着方、教えてあげるから』 『はい!』 こうして、私は、だんだんと、夢の女将になっていったのだった。 そして私は、ベテランの結衣さんに化粧をしてもらった。 『はい、おしまい。 鏡で自分を見てみなさい』 私は、大きな鏡に映っている、自分の姿を見た。 『うわーー自分じゃないみたい……』 そこに映っていたのは、 暴走族の優奈ではない、 私の夢の、女将の姿だった。