オレは飛行機の窓からロサンゼルス空港を見下ろした
ここから日本まで17、8時間かかる。
空港を出るときにボビーの伯父さんと伯母さんはオレに1つ小さな鞄を渡してくれた
「このカバン何入ってるんやろ?」
オレはカバンをあけた。
まず写真が入っていた。オレの両親の写真とボビーの写真。
そして手紙……
(タツキ、日本に行かせてごめん。あなたを日本に行かせたのは犯人を捕まえるためじゃなく、本当は私たちが危険にさらされるのを逃れるためなの…)
(えっ…?)悔し涙が出てきた
(本当はあなたを今でも日本人差別してる。手紙でしか伝えれなくてごめん。ここに電話番号を書くから困ったらかけてきて。バイバイ。)最後に電話番号だけ書いて手紙は終わった
(くそっ…)
涙が止まらなかった

17時間後、日本についた
「日本についたことを知らせなきゃ。」オレは近くの公衆電話で電話をかけた。
(―――――)
つながらない。嘘の番号だったのだ。

―4月―
「お前ら今日から中学生と共に転校生がきた!」先生は言った。
「誰やろぉ?」
「おい、入ってこい!」
(ガラガラ…)
「児玉樹です。よろしく…」こうしてオレは山川達と出会った。