バトルロワイヤル

「もうお前の負けだ…。諦めろ…。」
(ベキッ)
オレは掴んでいた矢を折った。
「くっ、くそぉお!!」宮武はボーガンから手を放してオレから距離をとった。
(…カ…かっこいい…!!)里中はオレに見入っていた。
「…ハァ…、おい、山川…、どうしてそこまでオレにかばう…?」宮武は息切れをおこしている。
「さっきも言っただろ?お前はオレのクラスメートだって。逆に聞くけど、なんでお前はそこまでして生き残りたいねん?なんか目的があるんか…?」
「それは…」
(…。…オレに目的なんか…ない…)宮武は言葉がつまった。
「…どうせ無いんだろ?」オレの言葉に宮武の体は反応した。
「うるせぇ!!」宮武は右手を自分のポケットにゆっくりと手を入れた。
(……??)
「…なんで、なんでオレがお前に指図されなきゃいけねぇんだァア!!」宮武はサッと右手をポケットから出した。
(……!!)
「里中ァア!!伏せろォオ!!」オレは自分の体をしゃがむと同時に叫んだ。
(……えっ?)
(パァンッ…)
部屋に銃声が響いた。
宮武はポケットから銃を取出し里中に向けて放ったのだ。
(…ドッ…)
里中は膝をついて倒れた。
「里中ァアアァ!!」