「なんで御堂やねん!!」内外野では口々に言う声が聞こえる。
「監督、なんで僕なんですか!?武井先輩は最後なんですよ!!」
「そうだ!なんでこの最終回でオレじゃないんですか?負けたら終わりなんですよ!」武井は半泣きだ。
「武井……負けたくないんだろ?だったらここわ御堂にまかせろ!!」監督わ厳しい目で言った。
「御堂何してんねん、早く行かんか!!」
「は、はい!」御堂はグランドに走っていった。武井は泣いていた。
「なんで2年のオレらをさしおいて1年やねんて……」
「お前らも口々うっさいな!悔しかったらうまくなってみろや!」
(おいおい……最後の最後で仲間割れかよ…)

「プレイ!!」審判の声と共に最後の守りが始まった。
「ストライクバッターアウト!!」順調にアウトを1つとった。
次はクリーンアップ(3番から)に入る……
カウントはツー・ワン。
キャプテンが思いっきり投げた時だ…
(カーーン!)打球は勢い良くのびて軽がるとライトの頭をこえた。
ワンアウトランナー二塁。
バッター4番。
…(カーン)勢い良くレフトに転がった。
(バシッ…バン)
「ツーアウト!」ヒットの打球は御堂が飛び込みおさえた。