バトルロワイヤル

「どういうこと?」真弓はオレに聞いた。
「中塚が言ってたように、児玉は林道(あいつ)…つまりリンドーに自分の親と親友を殺したことを許されへん。たとえそれが息子であってもな…。だから自分の手で倒したいはずや。そうじゃなきゃ児玉が今までやってきたことが無意味になってしまうからな…。」オレは言った。
「…そうか。」徳光は銃をおろした。

「…フウ…フゥ…」
「…ハァ…ハァ…」
児玉と林道はお互い血だらけで相当疲労している。
「う…うおぉおぉお…!!」林道は先に児玉に殴りにかかった。
(ドンッ)
「ガハッ…」
児玉は腹でパンチを受けとめ持ちこたえた。
「…ぬぁッ!!」児玉も林道に向かってサイドからパンチを入れた。
「ぐあぁぁあ!!」林道の顔にパンチがヒットして倒れこんだ。
《…知ってるか、タツキ?》
(……――…!?)児玉はふと頭の中で思い出した。
《…本当に強さを極めたやつらは拳を交わすだけで相手の心の中がわかるんだぜ!》
(これは…ボビーがいつも言ってたことだ…!でも何で今そんなことを思い出したんだろ…?)
「…児玉…そろそろ終わりにしようぜ…」林道は起き上がった。