バトルロワイヤル

「いや、大丈夫だ。こっちにはこない…。」児玉は竜巻を見ながら言った。
「…よかった。」真弓は一息ついた。
「…でも…」児玉はまだしゃべり続けている。
「…でも?」
「今竜巻がじょじょに動きだした方向は…」
「…方向は?」
「2手に別れたP研の1つの方だ…。」
(………!!)
「うわぁあぁあぁ!!」
「ぎゃあぁあぁあ!!」その瞬間竜巻に巻き込まれ悲鳴をあげる声が聞こえた。
異常気象は誰にも止めることができない。
2012年に入った地球は異常気象が多発するようになり、最近では月に1回以上の回数で異常気象が各地で起こるようになった。
(ブオオオオオォ…)竜巻はさらに勢いを増して学校と逆の方向に進み始めた。
「……むごすぎる…」窓に手を押さえる児玉の手が震えている。
(バンッ!!)強い音が窓に叩きつけられた。
「きゃあぁあ!!」真弓は叫んだ。
窓にぶつかったのは鎌田だった。
窓には鎌田の血がベットリついた。
(ブオオオ…ォォォ…ォォ……)竜巻は最大になると、巻き込んだものをすべて高々と巻き上げ消滅した。
グラウンドはすごい砂埃だった。
オレ達は窓についた血を眺めて呆然とした。