バトルロワイヤル

(ガチャ…)
準備室への扉をあけた。
「……うっ…」オレは鼻をつまんだ。
「…臭っ!!」真弓は手を押さえた。
「ヘックション!!!」児玉はまぬけなくしゃみをした。
「えっ!?」オレと真弓は顔を合わせて笑いそうになった。
まぁそんなことより準備室の中は鼻をつく異臭…。激しいカビのにおいが漂っていた。そして試験官や机は溶けたような跡をかたどっていた。
「なんやここ…」オレは鼻をつまみながら言った。
「まぁ『細菌』を使った実験室ッスよ…。まぁ匂いにはすぐ慣れます。」猫田は相変わらずの姿勢で言った。
「細菌だって!?」児玉は叫んだ。
「最近?最近を使ってって意味わからへん?」真弓は首をかしげた。
“細菌”を“最近”だと思っている。
「…真弓、食物を腐らしたりする細菌やで。」オレは真弓に言った。
「そうです。この実験は非常に危険だ…。」
「細菌なんか扱えるわけないやんけ!!ひと吸いでもしたら肺がやられるぞ!!」児玉の目が大きく見開いた。
「だからこれを付けてください…。」
猫田はタンスの中から酸素ボンベを取り出した。
「…これで実験中は呼吸するんスよ!」
猫田は酸素ボンベを口に付けた。