「ハハッ。すまんな。さっきの様子から見て真弓ちゃんかな?」児玉がめずらしく優しく笑った。
「真弓ちゃんとかちゃんづけはやめて!池野か真弓にして!」真弓は半ギレした。
「じゃあ真弓でいいな。」
(コイツ……)
「どぉした健太?」
「別になんもない。」
児玉は思い出したように次に言った。「そうだ。お前らのその大きな声は特にひかえろ。特に…真弓は。」
「えーウチィ!!?」真弓は叫んだ
「その声だ。そんな声を出してたら象の足音だ。それに疲労も増える。…1つ言っておく……もぅ遊びは終わりだ、これは殺しあいなんだ。こっからは気合いいれてかないと殺されるぞ!」
「……………」オレたち3人は黙った。
「まぁ切り替えができたならそろそろカバンの中を見よか。」
真弓はカバンをあけた。「何これ……?」
「スタンガンやん!!」児玉と健太は声をそろえた。
「スタンガンって何?」
児玉と健太は目をあわせた。
「中川からどうぞ。」
「いや児玉が言っていいぞ。」
「じゃあ…真弓、そこのボタンを押してみろ。」
「うん。」(…ビィビィビィ…)スタンガンから電気が流れた。
「それは高圧電流だ。けど近距離じゃないと当たらんぞ」