カバンの落ちる音にぎょっとして顔を見上げると…
…番長児玉がいた。
「こ…こだ…こだ…」オレは唇が震えてうまくしゃべれなかった。
「あっ、番長!!」真弓が明るく答えた。
「池野は児玉を知ってるん?」
「この学校で有名やん!でかくて学ランを全部開けてるってこじゃましかいないやん!」池野はホッとしたのか全く恐がる様子はなかった。
「…こ…こじゃま!?」健太は少し驚いた声で言った。
「ちょっ、2人とも待て。……児玉がここにおるってことは待ち伏せか?」
「まぁそんなとこやな。」
「…え…!!?」
「じゃあオレたちを……殺すんか?」オレは再び問いた。
「オレは全員戦わんくても助かる方法を考える!んで共感する仲間を探してる。」
「よ…よかった。」3人とも腰をおとした。
「お前らがオレを殺そうとするんやったら殺ってたけどその必要はないな。…ところでオレと仲間になるか?」児玉はふっかけてきた。
「なるぅ!!」真弓は即答だ。
「池野早いなぁ…まぁオレも賛成や。亮佑は?」
「いいよ。」
「そぅかぁ……んでその女は?」児玉はたぶんずっと気になってただろう。
「ウチはこじゃまを知ってるのに知らんとかヒドイ!!」