再び始まった喧嘩だけれど、
さっき以上に動きが素早くなっていた。
俺の拳が当たることもなく……。
けれど、理人くんは避けるばっかで攻撃をしてこない。
「そろそろ、俺も反撃にでていいよな?」
「っ、…―――ぐはっ!」
急にそう言われ、ほんの少し戸惑った隙を見逃さずにすかさず俺の鳩尾に一発いれられた。
それは本当に効いて、少しの間動けなかった。
それでも諦めずに再び殴りかかる。
………が。
回し蹴りを食わされ、その場に倒れ込んでしまった。
「う…っ、く……、ゴホッ…!」
「もう動けないんじゃない?」
「ま……だ、――ッ!
ガハッ……っ」
「航太!
大丈夫か!?」
まだ、と俺は言ったけど、本当は立てないくらい苦しい。
「決着は、着いたみたいだね。
航太の負け、僕の勝ち。
…あ、心配しないで。
骨に異常はないよ、航太は」
「なんでわかる」
「僕、本気だしてないし。
手加減してたから。
そもそも、友達を病院送りにするほど酷くないから」
「本気だしてない、だ………?!」
「7、8割程度、かな?
でも凄いよ、僕にそこまで出させるなんて。
普段は4割くらいしか出せないからさ」

