ブーブー文句を言いながら、近くにあったファッション誌を読み始めた咲希斗。



來希と憐慈はまだ騒いでるし。

海翔はソファー1つ陣取って寝てるし。

暁は暁でバイク誌を読んでるし。



僕はただただ、そんなみんなを観察するだけ。





「そうだ!
暁ん家に行かねえ?
勤も呼んでさ!!」


「お?
いいじゃん。
勤、ここ最近会ってなかったな、そういや」





八木原勤。

紅蓮組の参加にあたる八木原組の若頭であり、


暁の幼なじみである。



よくたまに会って遊んだりしてたんだけど、


月夜くんが来てからいろいろあって会ってなかった。





「………行くか」






暁が雑誌を置き立ち上がるのと同時に、みんなも立ち上がった。



暁の家に行くのは、月夜くんがくる前あたりだから、半年以上前に紅蓮組の宴会に呼ばれて時以来だっけ。



車に乗り、紅蓮組まで行くと。