黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ








「絶縁すればいいんだ」


「絶、縁……」


「で、お前、俺たちの組…、麗桜組に来るか?」


「は…っ?」


「来れば、俺が直々に鍛えてやる。
住む家も手配してやるし、生活費だって…。
お前の面倒をみてやるよ。
あと、お前のお袋さんも助けてやる。
うちにはいらんほど金あるし。

これから紅蓮組に行って話しをつけるが、俺たちが帰るまでに答えを出せばいい」






コイツ、鍛えればめっちゃ強くなる。


そう踏んだ私は、八木原を誘った。

俺にとっても、八木原にとっても悪い話しじゃないと思う。




ピピピ……。


「…もしもし」


『月夜か』


「そだけど」


『溜まり場に、いつ来れる?』


「明後日ぐらいからなら平気。
大分片付く頃だと思うし。
…何かあったのか」


『いや、ちげえ。
何もねえよ』


「…へえ、珍しいな、暁が誘うのって」


『アイツら、…特に咲希斗と來希が〝寂しい〟ってうっせえんだよ』





なるほど、そゆことね。


あーびっくりした!
暁が何もなく溜まり場に来いって誘うんだもん。




『……俺も』


「え…?」


『お前がいねえと、…もの足りねえっつーか、つまんねえ』





そ、それって、暁も寂しい、ってこと…?!





「あ、きら…?」


『っ、いや、今のは忘れろ。じゃ』





ピー、ピー、という機械音に変わり、電話が切れた。



何だったんだ、今の………。



半ば呆然としながらも。


嬉しさがこみ上げてくる。