黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ








―――――…許せなかった、お袋を平気で見捨てる親父が。


だから何度も親父に詰め寄った。そしたら…。


〝そんなにアイツを助けたいなら、お前が金を稼げよ。
……金がたくさん稼げるいい方法がある。
組の裏の仕事を手伝えばいいだけ。
仕事といっても簡単。
ただバーの店長をするだけだよ〟


それで紹介されたのがあのバーだったんだ。
あのバーで、クスリを売れって…。…―――





自分の実の息子にクスリ売れなんて!!





―――――…八木原組は、紅蓮組には内緒で、裏でクスリの売買をしてたんだ。

前からおかしいとは思ってた。

だんだん、様子がおかしい組員が増えてきて、組内の雰囲気がだんだんと冷えていって…。

でもまさか、クスリの売買してたなんて、な。…―――――――





八木原の話を聞いてる限り、八木原の親父の代からクスリの売買を始めたってことか。


………許せねえ。






「その親父を、許せねえか?」


「……あぁ」


「お前は、その親父をどうしたい」


「出来れば…っ、死んで欲しい、目の前から消えてほしいっ!!

でも、仮にも血の繋がった父親なんだ……。

だから、死ぬまではいかなくとも、親父と一緒にはいたくねえ」


「―――方法が、1つある」


「―え」


「……縁を、切ればいい」





静かに、言う。

八木原をこのままにしておくなんて、出来ない。