電話を切り、空き教室から出る。


真咲さんから告げられた〝大変なこと〟が頭から離れない。



真咲さんの言うことが本当なら…、いや、真咲さんの情報に間違いはないから本当なんだろうけど……。


非常に面倒なことになるのは確実であった。



理事長室のドアを開けると、仲良く話してる、観月含めた8人。


この空気を壊すのは勿体無いけど、…仕方ない。





「つっくん、電話終わった?
つっくんもさ、一緒にお喋り……」


「わりぃ、咲希斗。
今それどころじゃねえんだ」


「え……?」


「観月。
久々に来て早々に悪いんだけど、俺ら帰るわ」


「何か…、あったのか」


「かなり、ヤバいことになった。
…理人、帰るぞ」





仲間に入れてくれようとした咲希斗には悪いけど、そんな呑気なことしてられないんだ。






「どうしたの、月夜?」


「あとで、話す。
いいから帰るぞ」


「…わかった。
みんな、じゃ、バイバイ」





暁たちに別れを告げ、実家に向かう。