「さ、さすが全国模試No.1……っ」


「つっくんがこんなに頭がいいなんて知らなかったよ、僕」


「なに?
俺が馬鹿だとでも思ってたの」


「いや、馬鹿までは思ってなかったよ。
馬鹿なのは來希と憐慈だけで充分。
でもそこまで頭いいとは想像つかなかったんだよ」





あ、やっぱり、その2人は馬鹿なんだね。


なんだか想像つく。






「まあ、とにかく採点よろしく」


「採点する意味ねえと思うんだけどな。
まっ、和志に渡しとく」





採点すんの、観月じゃなくて和志なのね。


確かに、採点とかは担任の役割だと思うけど、流れ的に観月がするのかと思ったよ。



プルルルル……




「月夜、ケータイ鳴ってる」


「誰からだ、……。
観月、ちっと出てくんな」


「あぁ」






電話は、真咲さんからだった。

真咲さんからってことは、たぶんあの事。



この場では出られない。

廊下に出て、適当に空き教室に入った。






「…どうした」


『大変なことがわかった』


「大変……?」


『八木原組潰し、…………面倒なことになるぞ』