あ、そうそう。


土曜日やるはずだった暴走は、なぜか延期になったと咲希斗からメールがあった。



良かったのか、良くなかったのか…。



まあ、今は呑気に暴走なんかしてる暇なんかないけどね。





｢親父、これがあの店の資料だ｣


｢……うむ。
八木原組が裏に着いてるってわけだな？｣


｢あぁ。
絶対何かある｣


｢そうだな。
作戦だが……｣


｢組長、作戦なら僕が｣


｢真咲？｣


｢もう既に考えていますよ。
まとめてみた資料です。
どうでしょう？｣






どうやら、既に真咲さんが作戦を考えてくれてたみたい。


その作戦の資料を目を通す。



す、すごい！
さっすが真咲さんだ。


作戦はほんとに完璧で文句のつけようがないくらい。





｢月夜と理人、２人だけに行かせるのか？
誰か付けたほうが…｣


｢組長の気持ちもわかりますが、今回その〝特典〟対象は学生です。
２人だけで行くのがいいでしょう。
ですが、きちんと店の周りに下の者を囲ませますから｣


｢そうだな。
これでいいか、２人とも｣


｢当たり前。
うまくやってみせるよ｣





自信しかない。


作戦も完璧だし、あとは実行当日を待つだけ。