「直球に言うよ」
「……?」
「これ以上。
僕たちのことを調べるのはやめてくれないかな?
青龍」
そのこと、か。
たぶん調べてるのは航太であろう。
私たちのデータをハッキングしてるのは前から気づいていた。
だってね。
私たちのデータは固くロックしてあるから、ハッキングしようとしてきたらそのロックが働き、
形跡が残るようになってるから。
その形跡が段々と増えていて。
それを逆ハッキングしたら、……青龍だった。
黒蝶の情報参謀は藍。
もう藍も、うんざりしてきたんじゃないかな。
だから、理人に頼んだんだ。
「なに、言って…」
「違う、とは言わさないから。
ハッキング、もうやめてよね、ほんっと」
「気付いてたのか」
「当たり前だよ?
あんなにハッキングされちゃあね」
「けどさ。
なんで僕たちだと気付いたの?」
「そりゃ、形跡から逆ハッキングしたからに決まってるっしょ。
藍にかかればハッキングは楽勝だから」
藍よりハッキングが上手い奴はいないんじゃないかな。

