黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ









ガチャ…―――




ふと開いた屋上のドア。

そこには、鎌田がいた。


確か、ヨルと咲希斗と同じクラスだったけか。





「……そう、ちょう。
これ、頼まれた黄狼の資料っス」


「ん、サンキュ」


「あっ、あのっ!!」


「どうした」


「あの…、その……。
月夜、さんと…、何かあったんスか?」


「どうしたの、鎌田くん。急に……」


「いや、さっき月夜さんと会ったんです。
でも、なんか、様子がおかしくて……」





ヨルが様子おかしかった?

出て行くときは、いつも通り普通だったのに。





「様子がおかしかった……?」


「はい…。
いつもの月夜さんっぽくなかったんです。
なんか…、悲しそうな雰囲気で、今にも泣きそうな顔をしていました」


「柊が?」





あのヨルが、泣きそう………?


ヨルは女の子だけど、俺たちの前でそんな顔を見せたことはない。



それに、泣きそうになるほどのことは何もなかったはず。


あのあと、すぐに理事長室に行ったんだから。





「あと、

〝仲良くしてる奴らに、嘘つかれてたら、…騙されてたら、裏切られてたら。
……どう思う?〟

…―――って聞かれました」






どういう、意味だ?


仲良くしてる、ってことは、俺たちか莉央たち。


嘘?騙す?裏切り?



莉央たちがヨルを騙した?


――ううん、それはない。

あの莉央たちがそういうことをするはずがない。



十年来の幼なじみなら。