黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ









「…――嘘ついてるかどうかは、俺もわかんねえ。
ただ、何か隠してるような気がする」


「流石の暁でも、か。
月夜くんは本当、分かりづらい男だね。

でも、俺も思ったよ。

理事長に呼ばれたって言って出て行ったのは、これ以上聞かれたくなかったからじゃない?」





やっぱり、疑ってた。


すぐに出て行くのは良くなかったかな。



信じる、か……。

別に、青龍たちに俺を信じろ、だなんて言わない。



たくさんの嘘をついてる私を信じろ、なんて言えるはずがない。


ただ、心の片隅で、信じて欲しいと思ってる自分がいる。





「手紙の内容も、わからないままだね。
……僕ね、つっくんは嘘ついてると思うよ」


「なんで分かるんだ?」


「…なんでだろうね。
でも、わかるんだ、なんとなく。
……手紙の内容を隠したのは、意味があるはずだよ。
それに………」


「それに?」


「つっくんは、僕たちのことちゃんと仲間だって思ってるよ。
仲間を疑うのは、イヤだ」






咲希斗…。

ありがとう。



私の一番近くにいてくれてたのは咲希斗。


咲希斗も充分優しいよ。
こんな、謎だらけの私を庇ってくれてるんだから。