黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ








「海翔ーっ!
つっくんを何処に連れてくのー!?」


「海翔!!!
月夜連れてくんじゃねえ!
これからお化け屋敷入るんだろうが!
勝手な行動すんな!!」


「…………みんなでお化け屋敷入ってて。
俺ら、用あっから」






ギャアギャア騒ぐみんなに、眉間に皺を寄せながら言う、鐘田さん。


いつも無表情なだけに、……怖い。



しかも、後ろからドス黒いオーラが………。







「…………っ」






みんなが固まってるうちに、鐘田は足をさっさと進める。


もちろん、私の腕を引っ張りながら。




結構離れた所にあるベンチにやってきた時、ようやく鐘田の足が止まった。






「どうしたんだ、急に………」


「………お化け屋敷、苦手なんだろ?」


「…っな、なんでそれを……!?」


「………バレバレ。
俺も、苦手だから。
あーゆうの」


「そうなのか?」


「………あぁ」






鐘田もお化け屋敷苦手なの?!


びっくりだけど、
良かったぁ〜、仲間がいて。



それに助かったし。






「サンキュ、鐘田」


「…………ん。
海翔、でいい」


「海翔?
ん、リョーカイ。
俺のことは…―――」


「…………ヨル、って呼ぶ」






………ん?

何故に〝ヨル〟……?