正直、ね。
朱鷺を見たとき、焦った。
もちろん、久々にあえて嬉しかったよ?
でも、実家と…、親父を思い出すから……。
「お父様がご心配されていますよ?
…今回を機に、会いに行かれてはいかがですか?」
「…会わねえよ、親父となんて。
親父は俺の心配なんかしてない。
金だって、毎月要らないほど振り込まれてるってことは、帰ってこなくていいってことだろ?」
「坊ちゃん……。
ですが、お父様は……」
「悪いけど。
実家の話は止してくれないか?」
「……っ、申し訳ございません」
親父に、今更どう会えっていうの?
それに、あんな奴に会いたいだなんて思わない。
お母さんと弟を、
…――――捨てた奴なんかに。

