疲れきった子供たち2人は車の中で爆睡。
仕方なく、起こさないようにベッドへ運んだ。
「月夜」
「…ん?」
「くれぐれも…、気をつけてください」
くれぐれも〝黒蝶総長だってことがバレないように〟気をつけてください。
藍はそう言いたいのだろう。
分かってるよ、そんなこと。
バレる、なんてへまはしない。
……絶対に、ね。
「俺らも寝ようぜ。
…あー、柊にも弱点あんだな?」
「うっせぇ、誰にも言うんじゃねぇよ?!」
「わぁーってる。
黙ってやるから。
…その、月、夜には、借りがあるから、さ」
…――へ?
須藤、私のこと、名前で呼んだ?
「俺のことも、名前で呼べ」
「―…わかったけど、突然どうしたんだよ?」
「いつまでも、名字呼びはねぇだろ?
……仲間、なんだし」
「………だね。
じゃ、來希。
これからも、よろしく」
仲間、か。
仲間って言われて、すっごく………、嬉しかった。
「ね、寝ようぜ…!」
「あぁ」
來希、照れてる。
クスッ。
かぁーわいっ!!