黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ









見てるだけでも無理だっていうのに、中に入るだなんて……。




絶対イヤ!!






「お、俺、そこら辺ブラブラして…っうわ!!?」


「もしや、お前……。
…ふーん、そうか。
まっ、入ろうぜ?」






何かに気付いたかのように、ニヤリと意地悪く笑った須藤の顔は、まるで悪魔だった。


須藤に腕を引っ張られ、無理矢理お化け屋敷に入らされた。



魅來たちは、藍と手を繋ぎ、ルンルンと先に行ってしまった。




藍、子供の扱いうまいなぁ…。

人見知りが激しい(らしい)子ともすぐ仲良くなれちゃうなんて…。




…―――って、今はそんな事呑気に思ってる場合じゃない!





「俺、出る!
から腕離せ!!」


「へぇ、別にいいけど、もう後戻り出来ねえよ?」


「―…う」


「1人で、屋敷回れんの?」


「うぅっ……」


「んなに怖ぇんなら、目閉じてろよ。
引っ張ってやるからよ」





何も言い返せず、素直に目を閉じて出口まで引っ張って貰った。


でも、見えなくても、音や声は聞こえるもの。



出口を出た頃には、目には涙が溜まっていた。