「「「ちわっす!!!」」」







廊下に響き渡った挨拶の声。


後ろに振り返ると、

廊下の端に避けて道をあけ、頭を下げている不良くんたち。




そして、その真ん中を堂々と歩く五人組が目に入った。






………なるほど。


あいつら五人組が、青龍の幹部たち?



周りが頭を下げているってことは、そうだろう。





まっ、私には関係ない。



さっさと帰って、明日のことでも考えよう。





止まっていた足を、再び進ませようとした。








「あ、暁たちじゃん!
どうしたの?
こっちに来るなんて珍しいね」







後ろから、咲希斗の声がしたから再び振り返ると、

あの五人組に普通に話しかけていた。



しかも、名前呼び捨て?


〝暁〟って奴が誰かは知らんけど。





……別にいっか。

明日にでも聞こう。



これ以上ここにいたら、面倒なことになりそうな気がする。



さっさと去ったほうが妥当だろう。






…―――私の勘はよく当たる。



そう思ったときには、時すでに遅し……。