「…噂は信じねぇ質なんでね。
少しでも可能性があろうとも、噂は絶対に信じない。
信じて、その噂が嘘だった時の代償は、それなりに大きいんだ」
「……柊は、実際にあったのか?
信じた結果、嘘だったことが…」
「…―――ある。
だから、信じねぇんだよ」
実際にあったからこそ、信じない。
実際になかったら、今でも噂は信じてたのかもしれない。
まぁ、今は信じる信じないの前に、〝銀の悪魔〟の噂は本当なんだけどね?
「なぁ、何故、そんなに銀の悪魔を見つけたいんだ」
「あの繁華街は、青龍の縄張り内に入ってる。
だから、勝手なことをしてほしくない、と言いたい所だが…。
正直、あの繁華街の治安の悪さには俺たちも困ってたんだ。
銀の悪魔が現れてからは、治安が少しずつだけど良くなってる。
だから、その礼が言いたいんだよ」
へぇ……。
治安、良くなってきてるんだ。
それは良かった。
礼をしたいっていう気持ちはしっかり〝銀の悪魔〟に伝わった。
だから、捜さなくても…………。
だけど、言えないよね。
いったら、バレちゃうかもだし、
言ってもきかないと思うから……。

