黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ











紅蓮の鋭い視線が私に突き刺さる。







「お前、今〝どうせ、見つからない〟と思っただろう」



「なっ……!?」



「顔に出てるんだよ。
いつも表情をあまり出さない柊が、思いっきり顔に出てるなんて、滅多にないはずだ」







顔に、出てた……?


でも、紅蓮以外は気付かなかった。



ってことは、紅蓮が鋭いんだね。




さて、どう誤魔化そうかな。






「…そもそも、噂だろ?
〝銀の悪魔〟って。
本当にいるかどうかすら分かんねぇじゃねぇか。

所詮噂は噂だ。
嘘な確率のほうが高いんだよ。

いねぇかもしれない奴を探す気など、俺はさらさらない」



「いるかもしれないだろ?

分からないのに、何始めから諦めるんだよ」






〝分からない〟んじゃない。


〝分かってる〟んだよ、私は。




分かってるから、探さない。



そう言ったとしても、また面倒くさいことになるから言わないけど。