あちらこちらにバイクの雑誌や少年漫画、終いには教科書が開いたまま散乱している。
……ちょっと片付けたらどうなんだろう。
「適当なとこに座れ」
座れ、と言われても座るスペースが限られてる………。
座れるとしたら、勉強机についている椅子か、ベッド。
椅子は須藤が座るだろうから、私はベッドにすわった。
予想通り、ドスッと椅子に座った。
「あの、さ。
頼みがあんだけど…」
「頼み?」
「今週末、親と姉貴たちが泊まりがけで出掛けるんだよ。
で、俺と魅來と夢希は留守番してなきゃならねぇんだけど……。
俺、2人の子守とか出来ねぇんだ!!
だからっ!
……柊に手伝って欲しいんだ」
「は、あ!?
こっ、子守?!!」
魅來くんと夢希ちゃんの?
てか、見た目で子守は苦手だってわかる。
こんなに須藤の姉弟がいること自体ビックリ。