それは、そうだ。
それは分かってるんだ。
だけど、これだけば譲れねぇんだ。
「…だったら、俺は行かねぇ」
「修学旅行は絶対参加だぞ?」
「んなの知るか。
……だけど、これだけは譲れねぇんだよ。
黒蝶の溜まり場がある地域に行くなんて、俺は反対だ!」
青龍に、私が黒蝶の総長だってことがバレるのだけは御免だ。
行き先が変わらないとなれば、私は行かない。
もともと、団体行動は苦手だし。
「月夜。
お前は、黒蝶の溜まり場があるから嫌なのか?
それとも…―――、
月夜の実家があるから、なのか?」
「っっ!!!?」
実家…………。
そっか、……そうだ。
黒蝶の溜まり場がある地域に行くってことは、
私の実家があるんだ。
今、気付いた。
だったら、尚更、行きたくない。

