「…―――くん?
っくん!!
つっくんったらぁ!!」
「……うわっ!」
体を揺すられ、咲希斗の叫び声で飛び起きた。
周りは、寝る前よりも異様に騒がしい。
どうしたの?
「や〜っと起きたね!
修学旅行の行き先決まったんだよ?」
「あぁ〜……。
だから、こんなに騒がしいのか…」
「決まったから、っていうだけじゃないの!
行き先の1つに、黒蝶の溜まり場がある地域に行くことになったからなんだよっ?!!」
「…――――っは?!」
今、咲希斗……、何て言った……?
黒蝶の溜まり場のある地域、だって………っ!?
「憧れの黒蝶がいるところに行けるんだもん!
みんな張り切ってるんだよっ」
「ちょ…―――っ!
待てよ、黒蝶の溜まり場に行くって……」
「本当だって!
嘘なんがじゃないよ〜」
血の気が無くなるのが自分でもわかる。