これ以上聞いてくる様子もなかったから、きっと大丈夫だろう。
再びバイクに乗り、今度は飛ばさずに安全運転で藍川組へと向かった。
「ここが………?
随分、大きな家だな」
麗桜組の屋敷と比べれば、断然小さいけれど。
これでも、普通の組の屋敷と比べると結構大きい。
「結構力のある組だからね……。
さぁ、入ろう」
「あぁ」
咲希斗に続き中に入ると、たくさんの組の人の出迎え。
私の実家でもこのように挨拶はするけど、
藍川組と決定的な違いがあった。
それは、組の雰囲気。
藍川組は、暖かくてアットホームみたいな空気に対し、
麗桜組は、緊迫して冷たい空気。
そんな光景をみて、ただ単純に。
羨ましいと思った。
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