…――その時。
藍の携帯が鳴った。
その電話のかかってきた相手、と話してる時の藍の表情は………。
眉間に皺を寄せ、嫌がってるのか怒っているか、のように見えた。
電話を切ると、藍はみんなに、帰るぞ、と告げた。
当たり前にブーイングが起こったけど、
かかってきた相手の名前を言った瞬間…―――――――
理人たちの顔つきが変わった。
引きつった、とでもいうのか、強張った、とでもいうのか………。
複雑そうな顔だった。
かかってきた相手の名前は…………、
――――柊のお父さん。
どうして、そんな表情を?
そして、柊までそんな顔をするんだ?
自分の父親だろ?