「黙りやがれっ!!
月夜は俺の古くからの知り合いだ。
月夜に何かしたら、俺がぶっ潰してやる」
ドスのきいた和志の声に、クラスのみんなが震えあがり、息を呑んだ。
こ、こえぇ………。
さすが、元ヤン…!
その時、ガラガラと教室の扉が開いた。
「美都っちゃん、ごめーん!
遅れちゃった!」
「遅れちゃった!……じゃねぇ!!!
今まで何してたんだっ!!」
「ちょっと、いつもの溜まり場に…、ね?
………―って、つっくん!??」
「…えっ、咲希斗?」
慌てて飛び込んできた生徒……、いや、咲希斗。
咲希斗もここのクラスだったんだ。
話せる人が1人でもいて良かった。

