辺りを見渡すと、女の子ばっかり。


しかも………。







「キャーッ!
あの人格好良くない?」


「本当だっ!
ねっ、話しかけてみる?!」








さっきから、ずっとジロジロ見てくる。


正直言ってウザったい。







「はぁ……」



「あ、月夜さんじゃないっスか!」



「あ、マジだ!
ちわっす」








ため息をついた時。

前から、同じクラスの徹と朔が両手に食べ物を持ちながらコッチに歩いてきた。








「2人とも、食べ過ぎじゃね?」



「男なんだからいいんです!」


「それに、せっかくの文化祭っスよ?
…月夜さん、まさか、どのクラスにも行ってないんスか!?」



「……そうだけど」



「それは勿体無いですよ!
良かったら、一緒にまわりませんか?」



「一緒に?」



「おい、朔。
何言ってんだよ!
幹部である月夜さんが俺らなんかと…――――」



「…―――いいぜ?
回ろう、一緒に。
徹は、俺と回るの嫌か?」








1人じゃ暇してた時だったし、ちょうどいい。



それに、あまりこの校舎詳しくねえし。