そして、二週間があっという間に過ぎ去り、文化祭前日。
今、衣装合わせをしているところ。
手渡されたのは、本当に本格的で。
悪魔の翼、角、尻尾まで準備してあり……。
しかも、瞳の色も、茶色は禁止。
服は、スーツのズボンにYシャツの上に黒のマントを羽織る格好。
「んー、じゃあ〜…。
各自着替え開始!
月夜は俺に付いて来い、話がある」
「は?話し?」
「いいから来い!」
和志について行くと、着いたのは理科準備室。
「ここで着替えてね。
ほら、バレちゃうでしょ?」
「…あ、そっか。
和志、ありがとう」
「どういたしまして。
ここ、誰も来ないから安心してな」
そう言って和志は教室へと戻っていった。
和志、気遣ってくれたんだ……。
和志はいつも優しいな………。
そう思いながら、私は衣装に着替えた。
サイズはちょっと大きくてブカブカだけど、ブカブカめがいいんだよね。
尻尾、角、翼を装着した。

