黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ










「久しぶり〜!
一年ぶりぐらいだよね?」



「もう、そんなにたつんだっけ?」



「そうそう。
一年の間にこんなに綺麗になっちゃって」



「………そーいえば、髪と瞳の色、変えた?」



「あ、スルー!?

……まぁ、いいや。

理事長があんなんだったらマズいだろ、流石に」








確かに、あれは、ね。


目がチカチカするほどの金髪に、
朱色の瞳だった。




今は、ダークブラウンの髪に、
黒い瞳へ変わっていた。







「月乃も、随分変わりようだね。

男装もあってるよ。

でも、充分元の格好でも男っぽかったし、あのままでも良かったんじゃない?」







確かに、私は元の格好は男っぽかった。

…――いや、実際に男として見られていたけど。



元の格好は、
赤い髪に、黒と金のメッシュ。
そして、赤い瞳。



メッシュは自分でいれたけど、

赤い髪と瞳は天然物。




産まれた時からそうだった。






「あのこと、バレたら困るからね」







私は、ある〝ヒミツ〟を隠すために、わざわざ変装をしているんだ。





ハニーブラウンの髪に、青の瞳。


もちろん、カツラとカラコン。