*** 「せ・・・宮瀬、起きろ!」 パコンッ! 「い、いたあああ」 私は両手で頭を押さえて起きあがった。 数学の授業。 黒板に書かれた意味不明な記号と数字達。 私はいつのまにか眠りの世界に旅立ってしまったようだ。 「お前、せめてなあ・・・ばれないように眠れ」 数学の先生が呆れたように、グシャグシャになった数学の教科書を丁寧に伸ばす。 「ごめんなさい」 私は素直に謝り、自分の頬をパチパチと叩いた。