【完】トリプルスレット


4クオーター。


私達も相手の山城実業高校も体力は、ほぼ0に近かった。

決勝戦は、お互いにベストメンバー。


交代は無く最初から出っ放しだった。



「ディフェンス!ガンバ!」



だけど、私達のチームには元気なのが一人。

ノノ。

ノノがずっと出ていた私たちの分まで声を出してくれて、それが励みになった。



「ハア…ハア……」



残り1分。点数は45対47。マイマイがシュートを決め、ボールは山城実業からのスタート。


二点勝っているとはいえ、この攻めは絶対に抑えたい。

しかし



「ヘルプ!」



ノノが4番に抜かれ、マイマイがヘルプにまわる。


その隙をついて、インサイドにボールが入れられ、6番にシュートを決められてしまった。



「しまった!」



「いいです!次攻めましょう、時間ありません!」



瑞穂がシュートで落ちたボールを素早くとり、ノノにパスを出す。