【完】トリプルスレット


4クオータ目からはノノが友梨に代わって試合に出ることになった。



「望花。お前はとにかくディフェンスだ。走り負けるな」



「はい!」



黒さんはノノにそう指示を出した。

ノノはストレッチをしたり、ジャンプをしたりして、体を慣らしていた。



ビーッ



ブザーが鳴り、私たちはコートに入った。

最後のクオーター。


これで決まる。



足を氷で冷やしながら、ベンチで私達を見守る友梨。



「絶対勝つから!私、救世主だからさ!」



私は友梨に向かって叫んだ。

友梨は私を見て、目を潤ませてコクッと大きく頷いた。



「ココちゃん、負けるな!!」



反対側のコートでアップをしていた愛都が、私に叫ぶ。


それを聞いていた男子バスケ部の部員達が愛都の周りに集まって、コート上にいる私たちに拍手を送った。