「監督、私がマッチアップしている4番なんですけど」
「そう…そうだな」
友梨の言葉に、黒さんも分かっているように静かに頷いた。
「1クオーター三本、2クオーターで二本。私がディフェンスカバーに回った隙を見て、必ず決めてきています」
「確かに、あのスリーポイントは厄介だね」
リッキーも黒さんと友梨の後ろ側から覗き込むようにスコアブックを見た。
「ショットまでがむちゃくちゃ速いんだよね。だから、カバーが戻りきれないんだ」
友梨が申し訳なさそうに言いながら、唐田さんに「ありがとう」と言ってスコアブックを返した。
「よし。それじゃあ3クオーターはゾーンディフェンスに変更するぞ」
黒さんがホワイトボードを使って、動き方の説明を始めた。

