8番はシュート体制。
だけど違うって直観的に分かる。
一対一を仕掛ける時は、大抵最初はフェイクなんだ。
たぶん8番はドリブルでもう少し中に切れ込んでくるはず。
今はスリーポイントラインの少し手前くらい。
瑞穂が今まで決められた位置はもう少し前だった。
だから8番が得意な位置はもう少し前。
右か左か……。
かけてみる?
いちかばちかだけど。
もしこれで「あれ」が出来たら、8番はこれから攻めにくくなる。
一対一を仕掛けにくくなる。
その時、8番の体がほんの少し左にピクリと動いた。
私は迷うことなく、相手がフェイントをかけた方向とは反対側の左足をバンッと前に出し、ドリブルコースを塞いだ。
「っうっ!!」
「心空!」
ドッ
お腹に受けた強い衝撃とともに、私はフロアに尻餅をついた。
ピーーーーッ!!
審判がグーの手を上にあげて笛を鳴らした。
どっち……!?

