【完】トリプルスレット


ディフェンスはマンツーマンディフェンス。

相手の5番もフォワードだったようで、私は5番のディフェンスについた。


身長は、私の方が10センチほど勝ってる。

もし、中に入られても、よほどのことがない限りは、シュートコースを塞ぐことができるだろう。


私もそう考えているなら、相手もそう、考えているはず。

相手のチームのガードから、5番にパスが送られる。



「ボール!」



一対一だ。

勝負。



相手はトリプルスレットをし、シュートフェイクを入れる。


私は落ち着いていた。

飛びつかず、じっと相手の動きと目を見た。

相手はチラリとセンターの位置を確認して、ガードにボールを返した。


それと同時に、5番は、瑞穂がディフェンスにつくガードへスクリーンをかけた。



「瑞穂、スクリーン右!」