【完】トリプルスレット

「おしっ!じゃあジャンケンで先攻決めようぜ。いくぞ。ジャンケンポンッ!」


「やりい、勝ち。じゃあ、俺たち先に攻めるな」


奏大さんが、内野コーチからボールをもらい位置についた。


「よろしくね。えーっと・・・名前は・・・・・・」


「心空です、花さん」


私は花さんにペコリと頭を下げた。


「たいして、練習相手にならないかもしれないけど、よろしくね」


花さんは申し訳なさそうな苦笑いを浮かべて、私に謝った。


「花あ、行くぞ!」


奏大さんがセンターラインから花さんに声をかけた。


「あ、うん」


花さんは奏大先輩に返事を返すと、奏大さんからパスを受け取った。