こんな私でも、人を愛する事が
できると、芳野は教えてくれた
けれど・・・
愛だけは与えてはくれなかった

私は、芳野の愛を失い

そして今度は、幼い頃に
好きだった、伊吹の愛を
得る事ができた。

伊吹を愛した事で、私は
愛されて抱かれる喜びを
初めて知ることができた。

二つの愛が

一つの愛になる喜び・・・

伊吹が、本当の愛を
私に教えてくれた。

伊吹と、ずっと一緒に
居られる、そう思ったけれど
それは、無理だった。

私は、二人の男性を
本気で愛した。

二人を愛した事で
『愛とは
 とても深いものだ』
と、いう事を私は知る。