青蝶夢 *Ⅱ*

そんな二人に、聞こえる。

ドタン・・・

何かが勢いよく、倒れる音。

私は、慌てて芳野の元へ・・・

「来るな」

芳野は、玄関のちょっとした
段差を踏み外し前へ倒れ
膝を付いていた。

「でも・・・」

来るなと言われて立ち止まる
私の脇を通り越して、伊吹は
サッと、芳野の脇を手で持ち
彼の体を支えた。

「ヨシノ、大丈夫か?
 
 ゆっくりでいい
 立てるか?」

伊吹は、彼を支えた手を
サッと自分の方へと戻した。

芳野の左頬に、流れる涙。

お前に

触れちゃいけない・・・