「え・・・


隆斗本気で言ってんの?」

『美紅は冗談で
俺に告ったの?』

「違う!!

違うよっっ…
本気で……。」


嘘じゃなかった。
本気で恋した。

付き合いたいって
心から思ったんだよ?

『俺は・……

美紅の気持ちが本気だって
思ったから。

初めっから
俺だって気になってた。

だけど彼女が居ることで
なかなか踏ん切りがつけなかった。

あーやって言ってくれたから
付き合おうって決めたんだ。』


「あたし達っっ・・・

ふたまただよ・・・

あたし・・浮気相手だよ?
それでも・・・・・っっ

『ねぇ、
言ったよね美紅?

二番でもいいって。
二番でもいいから
傍に居させてって。

それってさ
二股でも
俺と居たいってこと
そうなんじゃないの?』


あたしの言ったことは
ただの綺麗事だ。


だって今、
二股かけそうになって
手に入りそうになってるのに
戸惑うあたしが居る。

周囲の目だとか
いっぱいいっぱい。

『美紅にその気が
無いんだったらいーよ。

俺はそれでも別に・・・。』


「っっ・・・・・・。」


『いーんだね。
わかった。

なんか脅迫みたいに
なっちまったな。
悪ぃ・・・・。

じゃぁな・・・・

「待って・・・

嘘・・・付き合って・・・。」