・・・・・・・・っだよ!!」




『え・・・・



ごめん今・・・
花火とかぶって
聞こえなかった。
もっかい言って?』




「う・・・・

やっぱいいや。」

『気になんだろ!!
言えよ!!』

あたしの手首を
きゅっと握った。

女の子とは違う
力強い男の子の手。

「…好き。」


顔を真っ赤に染め
潤んだ声で。

ねぇ、こんなに
好きなんだよ。



『……からかうのは
よくないなー。』

「なっ…。」

涙がこぼれそうになる。



嘘じゃないの…
嘘じゃないのに…っっ


『美紅。
その告白が本気だった
としても、
俺には彼女が居る。
そんな奴でも

付き合いたいか…?』


ぐっと唇を噛みしめた。
零れそうな涙のせいで
目の前の視界が歪む。

「っ……
好きなの…

嘘じゃない…

それだけはっっ…。」


嘘じゃないの

本当に好きだって
思えるようになったの。

『少しっっ…

考えさせて。』

こくん。
小さくあたしは頷いた。


「急にっっ…

ごめんね。」

『ううん…

嬉しかったから。
本当…ありがと。』


隆斗は俯いて

行こっと小さく
あたしの手を引っ張った。