冷たい月




ドアを開け





璃空より先に部屋に入る





『片付けてはいるんだけど…』





『お邪魔…します…』





ダイニングテーブルの上の



新聞とマグカップを片付けながら





璃空の顔を見る





『キレイだね、部屋も景色も』





『寝に帰って来てるようなもんだからな』






璃空は窓の外を見ている







『東京タワー、見えるんだね』