冷たい月




『真面目のいい子ちゃんやるのも
周りに集まってくる奴らの相手すんのも
とにかく疲れたから…』



針積めていたものが
プツンと切れてしまったらしい。




本を顔に乗せて
璃空は上を向いた。













しばらくの沈黙。


















『私からバスケ取ってみたら……
何もなかった………』













本を乗せたままの璃空の頬に
一筋の線が出来ていた。