その日あたしは、 いつものように下校しようとしていた。 と、目の前に1人屈み込んでプリントをかき集めている生徒を見つけた。 思わず駆け寄る。 「大丈夫…ですか?」 あたしが駆け寄る足音に気付いて若干おどおどする男子生徒 「あっ、えっ、はい…」 その顔は童顔で、 だけど一度もあたしの顔を見ようとしない。 ただ恥ずかしそうに俯いてプリントを拾っていた。